三菱、アイ、その2

 インタークーラーが左リアシート下あたりにあった。アルト等にくらべて、縦横が大きく厚みもあるように見え、効果が高そうだ。AZ−1でいうところのつり下げ式インタークーラーとして流用できないかな。




 後方からみると、まず驚かされるのがマフラーの太鼓の小ささ。もう一点気になるのが、ミッションがエンジンの下に入っているように見える点だ。もしそうだとするとすごい。




 フロント部分をみてみよう。エンジンが無くなった分キャビンの長さは長くなったが、クラッシャブルゾーンは短くなった。明らかにAZ−1より短い。前を潰れやすくすることで衝撃を吸収するのだろう。もっと短いのは、車の先からフロントガラスの先までの距離。ひょっとすると、軽く当てただけでフロントガラスが割れるかも。あと、バンパーはフロントフェンダーの半分近くまでを占める巨大なもの。交換となると高そうだ。軽く当てただけで相当の金額が請求される可能性がある。
 直すのや〜めた、という人が多くて廃車がたくさん出回ったら、解体屋でインタークーラーをはずしてAZ−1のつり下げ式インタークーラーとして流用可能か検証してみよう。




 斜め前から見たところ。フロントのブレーキはベンチレーティッドディスクだ。




 さらに拡大したところ。矢印の部分が4WD故に存在するフロントのデフ。ロアアーム類もしっかりした構造となっている。正直、軽自動車とは思えない。




 スズキの軽にくらべて機構的にはよほどしっかり作ってあることが分かる。革新的であるとさえ思える。だからわざわざ取り上げたのだが、ここまでやっていると「儲かるのかこの車は」と思えてくる。モーターショーで見たとき、これを80万(軽自動車としての常識的価格)で作る三菱はすごい!と思ったが、発表された価格は軽自動車にしては高価でAZ−1並み。再建の道は品質改革とコスト改革。アイは再建の先駆けとして機能するか??


 というわけで、今回はこれでおしまい。次回は、モーターショー50年特別展示や、今回のテーマである「環境」について取り上げる。