王者、ユーノスコスモ、その2

 さてここからユーノスコスモの王者ぶりについて見ていきたい。「王者」であるか否かを判断する材料だが、それはマツダの最新のCD-ROMパーツカタログから拾ってきたユーノスコスモの各部品の価格を判断材料としたい。

 こちらはインパネ。今でもなお通用する美しさではあるまいか。先程述べたとおり、私的にはエクステリアはイマイチなのだが、インテリアはこのころのマツダが大好きだ。
 黒く見える部分はメーター。エンジンがかかると計器類が光って浮かび上がってくるのだ。で、聞いて驚けこのメーターの1ヶの価格。なんと42万5千円。ゼロを1つ読み間違えたのではない!




 年数が経過してしまって浮いてしまったデコパネ。これはプラスチックなんかじゃなくて、本物の木なのだ。その価格、なんと19万4千円。




 ペルソナから始まった「インテリアイズム」。バスタブのような丸まった内装が特徴だ。



 シートは本革。しかし年数が経過してしまってボロボロになっている。これは恐らくどのコスモも同じだと思う。このシート、運転席のみで41万1千円。AZ−1のバケットシートでさえ「なんであんなものがあんなに高いの?」と思ってしまうが、ユーノスコスモはそれを遙かに凌駕する。




 どうだろう、この王者ぶり。しかしまだ驚いてはいけない。写真では写せない部分に存在する「カーコミュニケーションシステム」のメインユニットがあるのだが、その価格はなんとなんと、84万7千円。たぶんCPUみたいなものが入っていると思うのだが、本当のところ一体何が入っているのだろう? 3ローターのショートエンジン(細かな補機がついていないエンジン)が86万円だから、もの凄い高額なことが分かる。もう王者。王者、王者。トヨタのレクサスでも、ここまで高い部品はないのでは??
 ユーノスコスモは部品取りの車を1台買った方が良さそうだ。下手な部品の新品1つ買うだけで、ユーノスコスモのまっとうな中古が1台買えてしまうのだから。あと解体屋でユーノスコスモを見かけたら、高い部品をはずしておこう。解体屋もこんな高価なものとは知るまい。安く買ってオーナーに高く売り(新品よりは安く売り)、AZ−1の保守用部品購入のための資金としよう。使えるものは全て利用する、工夫する。進歩には、先立つものも必要なのだから。