エンジン、その2


 吸気側から見たところ。ツインキャブ×3で、6つの吸気口が剥き出しになっているのが美しい。ラジエターがほぼ直付けされている。ガソリンは、携行缶から直接供給されていた。







 キャブレターはミクニのソレックス。国産車に取り付けられているスポーツキャブの多くはソレックスだ。対して外車はweberが多い。ソレックスとweberの共通点は、キャブの筐体についている小さな蓋をはずすことで、中に入っているジェットやエマルジョンチューブを簡単に交換できる構造になっている点だ。そのため「現場」でいじりやすい。下側の写真で中央に写っているSOLEXと書いてある蓋がそれだ。







 「無負荷の状態でセッティングが出せるんですか?」と聞いたら「出せる」とのこと。お見逸れしました。車にもよるが、この手のスポーツキャブはジェット類はともかく、キャブとインマニを繋いでいるナットの締め加減だけでエンジン始動性からプラグの焼け、走りまで全然変わってくる。なんでナットの締め加減で変わるかというと、キャブとインマニの間にあるガスケットからの空気の漏れ込み量がわずかに変化したり、エンジンの振動がキャブのフロートに影響を与えたりするからだ。この微妙なさじ加減は、一旦走らせてみないとわからない。