プロ野球と自動車趣味

教授: 今年もプロ野球が始まってしばらく経つが、新規参入の楽天はイマイチじゃのう。

助手: 教授、自動車趣味の話をするのに野球の話ですか。いきなり変化球が来ましたね。

教授: いやいや、昨今の球界再編の流れをみると、変化球だともいえんよ。

助手: ところで教授はどこのファンですか。

教授: カープに決まっとる。カープが勝たなきゃ野球じゃない。

助手: 勝たなきゃ野球じゃないという割には、ここんところず〜っとBクラスですよ。

教授: だから私の頭の中では、この数年間、日本にプロ野球は存在しないことになっておる。しかしそれにしても、負ければ悔しい思いをするのに、なんでどこの都市も野球やらサッカーやらのチームが欲しいのかのう? 理解できん。

助手: 都市間の横並び主義なんでしょう。

教授: しかし、ありゃいいってもんじゃないぞ。セリーグとJ1のある都市こそ本物。価値があるというもんじゃ。パリーグ・J2の組み合わせでは、存在しない方がいいと思うが。都市にプロスポーツ集団があるということがどれほど大変な思いをするのか、わかっとらん。

助手: ヨタ話はそこそこにして、本題に入りましょう。

教授: いやもう本題にはいっとるよ。

助手: はぁ〜??

教授: 去年の近鉄の身売り話から始まった球界再編じゃが、君はどう思うかね。

助手: ナベツネ発言につきますね。あれはひどかった。おかげでみんな奮起したというか。

教授: 君はナベツネ氏の発言は気にいらんと?

助手: そうです。教授もカープファンということはアンチ巨人、アンチ巨人ということは反ナベツネでしょう。

教授: 確かにわしはアンチ巨人じゃが、今回の件に関してもナベツネ支持派じゃ。

助手: なんですかそれは。珍しい人もいるもんですね。

教授: 今回以外のことに関しても、ナベツネ氏のやり方はたいがい支持するよ。巨人を強くするという目的達成のために彼の取った手段は、金満主義といわれようがなにしようが、当を得ておる。おかげでカープはその割をモロにくっとるわけで悔しいが、わしがナベツネ氏と同じ立場なら、実行するしないは別として当然選択する手段の1つに必ず入れると思うよ。





教授: 残念なのは、ナベツネ発言の一人歩きでプロ野球再編という大きな流れに対し冷静な議論が出来ず、改革が失敗に終わったということじゃ。

助手: そんなことはないですよ。ヤクルトの古田選手もファンのため、選手のためにがんばったじゃないですか。おかげで球団もへらず、1リーグ化せずによくなったじゃないですか。その結果、プロ選手の受け皿が広がり、選手に与えられる名誉もの数も増えるは、子供達にも夢を与えることが出来るはでよかったじゃないですか。

教授: ファンの気持ちを考えた結果・・・それが一番いかんのじゃ。感情優先で冷静な議論がなされておらん。その結果は2リーグ制維持という結論の先送りじゃ。パリーグが破綻している状況では大鉈をふるわんといかんのに、新規参入球団を認めて現状維持に努めることになんの意味があろう。セ・パ交流戦もパリーグの赤字を解消するには焼け石に水じゃ。はっきり言って、ファンという一部のわけのわからない連中のために、球界全体が破綻するのを先送りしただけじゃ。メジャーリーグや他のプロスポーツの事例を見習えば改革のネタがあったものを2リーグ制堅持が主目的となり、改革が力尽きてしもうた。今の楽天の成績を見よ、これが2リーグ制堅持の結果じゃ。これが本当に望ましい結果か、名誉なのか、子供達に夢を与えられるのか? 一部のファンのおかげで改革が失敗したようなものじゃ。

助手: わけのわからない連中とはどういうことですか。

建設的な話し合いの出来ない連中という意味じゃ。勝てば官軍負ければ賊軍、言いたいことばかり言うだけで、自分達では何もしようとしない。野球を見に来ているというよりは、球場へ騒ぎにきているようなもんじゃ。こんな連中がいると全く話が前に進まん。だから訳のわからんやつらなんじゃよ。今回の問題に対して彼らが何か建設的な話をして実行したか?

助手: 署名とデモくらいはしたと思います。

教授: それはちゃんとしたファンで、わけのわからん連中じゃないよ。

助手: じゃあこの数年プロ野球が存在しないなんて言う教授もわけのわからん連中の一人だと思いますが。ライトスタンドでジェット風船も上げてるし。ジェット風船上げは、楽しいというだけで何ら建設的な行動ではないと思います。

教授: ある意味そうかもしれん(爆死)。が、そういう彼らにも1つだけ使える点がある。金ヅルになることじゃ。彼らが見に来てくれんと球団も経営が成り立たんからのう。それにしてもライブドアがカープを買収してくれんかのう。





助手: ところで教授、車の話はいったい・・・

教授: そうじゃった、野球の話は放っておこう。自動車趣味はプロ野球と違って富も名誉もない、金ヅルもおらん。こんな状況で高いモチベーションを保ち続けることは困難じゃ。実際の所、自動車趣味って同じ種類の車の持ち主が集まってだらだらしとるだけじゃろ。今のままでは何も建設的でないし、何も行動を起こさんじゃろう。まさにプロ野球のファンと同じじゃよ。こんな連中がたくさんいるようじゃあ話が進まん、だらだらするしかない。これを変えていくには、合理的かつ冷静な判断のできる人間がおらんと。

助手: いいじゃないですか、そんなの別に。

教授: 君は自動車趣味を現状のプロ野球のようにしたいのかね。わしは、いやじゃ。