MR−S

 これが今回の目玉の1つ、MR−S。名前からも分かるように、リアミッドシップのオープンカーである。直4で排気量は1800CC、出力はカタログ値で140PSとなっている。ミッションは一見マニュアルのように見えるが、実はAT。名付けて「スポーツシーケンシャルトランスミッション」。ステアリングについているスイッチでシフトのアップダウンが可能となっている。






そのスタイリング
 個人的な嗜好から言わせてもらうと、「変なんだよなー」という感じ。理由ははっきりしている。上の2枚の写真をみたらお分かりの通り、この車は世にも珍しい前後対称のデザインになっているためだ。つまり、ヘッドライトとリアのコンビランプのイメージが同じになっている。具体的に言うと、フロントのウインカーがリアのバックランプに相当、ヘッドライトがストップランプに相当(しかもわざわざ丸の輪郭を描いている)。またフロントのエアインテークの開き方はリアのナンバープレートがついているところと同じ感じとなっている。
 さらにまずいことには、エンジンが後ろにあるため、シートから後ろの部分が極端に長くなっている点も「変な感じ」を醸し出している。クローズドボディーの場合、通常この部分はデザイン上の個性を発揮できる部分として様々なスタイリングへ展開され、流線型のデザインを作ることができる。ところがMR−Sはオープンであるために、個性を発揮すべき部分を削らざるを得ない。フロントからリアにかけてのアクセントがなく、間延びしているのだ。


その走り
 もらったパンフレットからちょっと引用してみる。

「ミッドシップはクルマの真ん中よりにエンジンがあって、重量配分、前後のバランスがいい。だから運動性能がずば抜けて高い。コーナーでサッと向きがかわって、立ち上がりのトラクションが大きい。つまりコーナリングが鮮やかに決まる。まるで天才スポーツ選手のようです。そして、思い切ったショートノーズ。ハンドルを切った瞬間に、クルマが”曲がる”というより、体ごと横に移動する感じ。普通のクルマとは、まるで別世界の感覚なのです。」

 いやー、AZ−1がトヨタの人からこんなに誉められるなんて、夢にも思っていませんでした(おいおい)。私は当然MR−Sに乗ったことがないので何とも言えないが、恐らくAZ−1の方が遥かに過激なセッティングになっていると思う。引用には「体ごと横に移動する感じ」と書いてあるが、それどころではないからだ。


おいおい、そんなのあり?
 これが内装。黄色と黒がマッチして綺麗だ。ホンダのSM−Xもオレンジ色を使っている部分があるが、これが最近の流行なのか? が、それはともかくちょっと白い矢印のメーターパネルを見てほしい。なんとビートのメーターパネルそっくり。他銘柄車の部品を取ってきて型どりして作ったような感じだ。さらに写真には載ってないが、ドアノブも旧ロードスターとよく似ている。「こんなのあり?」である。