F6A用強化オイルポンプの検討、その2

 というわけで、家に帰って分解してみた。左がF6A、右がカルタスのポンプである。トロコイドの形状が全然違うが、ギア自体の大きさは同じくらいだ。いけるかもしれない。

F6A カルタス


 というわけで、期待を込めてカルタスのアウターギアを、F6Aにいれてみた。が、残念、入らない!。カルタスの方が直径が大きかったのだ。なんということだ。




 オマケに厚みも違う。もっとも厚みが違うからこそ容量が稼げるわけだが・・・私はカルタスとF6Aではトロコイドの間隙容量が違い、それでオイル吐出量が変わるのかと思っていたのだが、そうではなかった。



アウター側




インナー側



アウターギアの外径と厚み
 カルタスF6A
外径74.00mm73.00mm
厚み9.45mm6.50mm



 またクランクシャフトが通る部分の形状も異なることが分かった。ただ、実際にクランクシャフトに通してみたところ、形状が異なっていても問題はなかった。




 径が違い、厚みが違うとなると結構加工が大変だ。厚みの違いを克服する最も簡単な方法には、オイルポンプの蓋にシムを入れて厚みを稼ぐ方法がある。しかしこれにも問題があった。実際にエンジンに組み付けるとすると、厚みを稼ぐだけの隙間がなかったのだ。シリンダーブロックの一部に当たってしまう。




 というわけで、加工法は2つ。
 1.カルタスのアウターギアが入るよう、F6Aのポンプのハウジングを深く削る。
 2.カルタスのアウターギアの外周を削ってF6Aのハウジングに入れる。
 3.もしくはカルタスのアウターギアを無加工で入れるため、F6Aのハウジングの外周も大きくするよう削る。



 ここで手詰まりとなってしまった・・・・が、幸いなことに、いろいろ検討している最中にヤフオクでF6Aの強化オイルポンプが出品されたのだ。これが参考にできる。このポンプは落札したので、これをリバースエンジニアリングしてみる。この結果については、改めて報告しよう。



 というわけで、超悪天候のためネタの少ないオーバーヒートミーティングであった。が、F6Aの強化オイルポンプについてある程度の目処がたったのは収穫であった。また走行会にも種々の課題が見えてきたので、その点をどう解決していくのか(=読者の利益につながる)、来年のオーバーヒートミーティングに期待しよう。