トヨペットクラウン、その1

 ドアが観音開きになることで有名なクラウン。国産の量産車で観音開きになる車はこのクラウン以降RX-8やBbのオープンデッキ、初代のプレーリーなど一部の車種だけだ。このクラウンは1960年生産である。ということは40年以上観音開きはほとんど量産化されなかったということ。偉大なチャレンジャーである。




 アメ車の影響を受けている無駄な装飾のかたまりに味があっていいですなあ。でもそのアメ車より1回りも2回りも小さくこぢんまりしているのが当時の日本車の悲しいところ。排気量は1500ccで、たとえるならフェラーリとAZ−1くらい違う。悪く言えば金持ちに見せかけるための装飾のなされた車ともいえなくはないが、それは現代の車のように複雑な形状をした部品は樹脂成形品の塊という場合に用いるべきだろう。複雑な形状のバンパー等は金属プレス品で、デザインだけでなく生産技術力も誇示している。





この垂直尾翼もアメ車ならもっと大きい


 高級なものはこってこて、という時代に生まれた高級車であった。もちろん今見ると味がある。