カムカバーのトルクチェック
ネジのゆるみを確認する方法は愚直である。トルクレンチで測定するのだ。トルクレンチは通常締める方向に対して使用するものであるため、ゆるめる方向に使用すると誤差が出る。今回使ったのはスナップオンの 市川スペシャル改である。もともとの差込が1/4インチのものを3/8に変更した。なんでこんなことをしたかというと、なるべく柄の短いトルクレンチが欲しかったためである。長いと誤差が大きめに出てくる。カタログスペックでは、ゆるめ方向には3%の誤差がでることになっている。ちなみに使用している六角レンチは、同じくスナップオンのエクストラロングヘックス。滅茶苦茶長いがF6Aにはちょうどいい。

で、1Nmずつトルクをあげていき、どこで緩むかチェックした。その結果、一番もれのひどかったEX側・ミッション側のトルクは10Nmで低いことがわかる。逆に漏れの少ないカムカバーの間のを締めているネジのトルクは24Nmと高い。しかし、あまりもれていないIN側・タイミングベルト側も12Nmくらいあった。一応トルクが低いとオイルが漏れる傾向にあることはあるのだが、全てを説明しきれるわけではなかった。
もし締め付けトルクの低いことがオイル漏れの全ての原因であると仮定するなら、10Nmでは低すぎることになる。が、整備書におけるこのネジの締め付けトルクはなんと10Nm。一応基準は満たしているのだ。
そこで結論。ここの部分は念のため20Nmくらいのトルクで締めましょう。