その他の被害状況




 メタルがちびてなくなった。ということはガタがあるということ。ガタが大きいため、ピストンがクランクシャフトのおもりの部分に当たっていることもわかった。




 わかりにくいのだが、ピストンと当たったため傷がついている。




 こちらはピストンの裏側。黒の矢印で示している部分が削れたところだ。




 上の写真は3番のジャーナルだと思う。オイルが入ってくるメタルの穴の部分に、金属の切り子が入っていた。メタルがいかれると、そこだけがだめになるのかと思ったら、エンジン全体に被害が及ぶことが分かる。




 先ほどのクランクシャフトのジャーナル部のベアリングをはずしたところ。傷だらけになっていた。このクランクシャフトは完全に使えない。




 オイルパンをみたところ。矢印部分が光っているが、これは光が反射しているのではなく、切り子がたまっているのだ。切り子はオイルフィルターで取り除かれるのかと思っていたのだがそうではない。比較的大きい切り子はオイルポンプで吸い上げられず、フィルターまでいかなかったのだ。ヘッドに切り子が無かったのも、オイルポンプの揚力が小さくそこまでたどり着かなかったためと考えられる。




 オイルパンの出っ張っている部分を覗いたところ。やはり切り子がたまっていた。


 以上の分解結果より、異音の原因はコンロッドのメタルが死んだこと、コンロッドのメタルが1つ死ぬと、被害はエンジンの腰下部分全体に及んでしまうことがわかった。メタルが死んだ直接の原因は分からずじまいだが、早めの点検・交換が必要と言うことだろう。