このオークションの真相

 先ほども述べた通り、このAZ−1はヤフオクで入手したものである。ところが、このオークションでは事態が二転三転して大混乱に陥った。入札はしなかったが落札価格の推移は見ていたという人も多かったと思うので、まずは事の真相を明らかにしてから話しを進めたい。

 事態が大混乱に陥った理由は、開始価格が5000円という超格安物件であったため注目度が高くQ&Aに質問が殺到したこと、Q&Aにおける出品者の回答は意味不明のものが多かったこと、出品者がオークション終了前にQ&Aを使って部品の売買交渉を始めたこと、が挙げられる。極めつけは「希望落札価格がかわった」とのことで、私が落札した直後に何の相談もなく再出品したことである。

 以上のような大混乱の中、どのようにして私が落札したかを明らかにしておこう。

 まず1回目のオークションである。これはオークション終了間際に入札するという方法によって落札した。このやり方は落札価格を可能な限り安くする方法である。落札価格は21000円。Q&Aの回答には要領を得なかったものが多かったため不安に思ったのか、他の人がこれ以上の金額で入札し最後の最後になって競合することはなかった。ちなみにどんなQ&Aがあったかというと

Q:外装のみということは、アウターパネルのみ剥がして送っていただけると言うことでしょうか。
という問いに対し
A:そのままと考えてください

というものがあった。このQ&Aが本オークションの怪しさを全て物語る。この答えからは出品者が何を言いたいのか想像すらつかない。他の人が不安に思うのもうなずけるし、私自身も大きな不安を抱いていた。

 以上のような不安に加え、Q&Aで落札前に売買交渉が進んでいたため早期終了となるのではないかと危惧していたのだが、結果として非常に安い価格で落札できたので一安心した。
 ところが事態は一変する。出品者は落札者の私に何の相談もなく、この事故車のAZ−1を再度出品したのである。再出品されたことに気がついた私は急遽オークションを取り消すよう出品者に直接メールし、事態は収拾した。なお、なぜ出品者が再出品したかというと、オークションに不慣れなため混乱してしまったためらしい。