幻のAZ−1、その1

 今回の見学の中での最大の収穫は、マツダ保有のAZ−1を見ることができたことに尽きる。実は総務部との交渉のときに、「マツダ保有のAZ−1をミュージアムに出してくれないか」と頼んだのだが、「マツダはAZ−1を持っていない」、「1回の見学で車両の入れ替えは考えていない」とのつれない返事が返ってきたのであきらめていたのだ。が、見学会の前日に急遽準備されたらしい。それにしてもこれはうれしい誤算である。詳しく見ていくことにしよう。





 一見するとノーマルのAZ−1だが、リアには見慣れない羽根が。実はこの車、幻のAZ−1マイナーモデルチェンジ車だったのだ。マイナーチェンジ車の特徴はリアにウイング、ステアリングにはエアバックが装備されており、初期型のAZ−1が1万台販売された時点でマイナーチェンジが予定されていた。しかし、4000台しか売れなかったため、マイナーチェンジ車が日の目を見ることはなかったのである。




 外装はきれいだが、フロントのラゲッジスペース、エンジンルームはドロドロになっていた。エンジンルームにはタワーバーがついているが、これは純正オプションのもの。マイナーチェンジ車に織り込まれたのかもしれない。また、ドアのダンパーは案の定弱っていた。


 ホイールはノーマルだが、タイヤはピレリのP700であった。

 リアを見るとマフラーカッターがついていなかった。今度解体屋でワークスのマフラーカッターを拾ってきて、レストアしてやろう(笑)。