ギリギリまでがんばってもらいました!

 それからドアのトリムにも質感向上のための工夫が見られた。これはビートルのものだが、ボディーパネルと同じ(?)材質のものがドアのトリムにも使われている。これは今から20年くらい前の車で使われていた手法(というかそのような加工しかできなかった)で、現在の日本車では主流となっていない方法だが、これはこれで質感が高まっているように感じられた。



 トランクはというと、ご覧の通り。旧ビートルでエンジンルームになっていた部分が、そのままトランクのスペースになったという感じだ。しかしこのトランクには問題がある。ゴルフバックが積めないのだ。日本でのトランクの使い勝手を評価する基準の1つに「ゴルフバックがいくつ積めるか」というものがある。これに照らし合わせると、ニュービートルは明らかに失格だ。縦にしても横にしても入らない。この点が解決されていればもっと売れていたかもしれない。



 あと、どの車にも言えることなのだが、アウターパネルのプラスチック化が進んでいるとの印象を受けた。つまりどの車も限りなく「実物大プラモデル」に近づいているのだ。例えばこのビートルの場合、リアのバンパーからフェンダーにかけてプラスチックパネルが用いられている。またそれをボディーと結合させるネジとして、トルクスネジの多用も目立った。ビートルに限らず、他の車でも広く用いられるようになっている。これだけ一般的に用いられるようになれば、トルクスネジの意味合いがかなり薄れてくると思うのだが。