鉄則2.オークション終了間際に入札すること

 Yahooオークションで落札価格が上がっていく原因の1つに「早期段階での入札」がある。Yahooオークションでは、値段は上がることはあっても逆に下がることは絶対にない。従って早い段階での入札は、落札価格を意味もなく押し上げることになる。また、出品者が早期終了をしない限り、オークションが終了する1秒前まで商品が消えて無くなることはない。というわけで、早期入札はほとんどの場合有害な行為なのだ。なおここで言う早期入札とは、オークション終了間際の10分前までに行われた全ての入札であると定義する。

 特にまずいのが、早期入札したうえに、非常に高い価格で入札した場合である実例を挙げてみよう。これは先ほど出てきたバンパーである。ここで注目すべき部分は、入札額が5100円から一気に4万円に上がっている点である。この現象を「詳細な入札履歴」をクリックして解析してみよう。非常に見にくいリストがでてくるが、よくよく見てみると「suzuaz1」さんが一番最初に3万円で入札してしまったことが分かる(どこのどなたかは存じませんがゴメンね例にあげちゃって、suzuaz1さん。非難しているわけじゃありません。このオークションに私は関わってないので)。しかも入札したのは11月27日で、オークション終了日の12月11日よりも2週間も前なのだ。その間、自動入札によってどんどん値段が上がっていってしまった。自動入札とは、入札者が設定した価格(この例の場合はsuzuaz1さんが入れた3万円)で入札すると、他の入札者の入札額が3万円になるまで自動的に値段がつり上がっていくシステムである。ただし他の入札者には自動入札額が分からないようになっているため、際限なく入札が繰り返され価格が上がっていくのだ。Yahooオークションの場合、というかAZ−1関連の商品の場合、「欲しいものは絶対に欲しい」という人が多いので、際限なき入札にますます拍車がかかり落札価格が暴騰してしまうのである。

 次にまずいのは、最高額入札者が出るたびに、自分が最高額入札者となろうとしてちょこまかと入札を繰り返す例である。真綿で首を絞めるがごとく入札価格がじわじわ上がっていくだけなので、落札したいと思っている全員にとって何の得にもならない。もう一度書くが、出品者が早期終了をしない限りオークションが終了する1秒前まで商品が消えて無くなることはない。とにかく時が来るまで息を潜めて様子をうかがっているのが一番いい。自分が最高額入札者となるチャンスは最後の1秒まで残っているのだ。

 ではいつ入札すればよいのか。それはオークション終了間際の10分の間である。実際この数分の攻防で落札価格がつり上がっていく場合が多い。早期入札と終了間際の攻防の関係をグラフで書くと、下の図のようになる。



 もし早期入札さえなければ、出発価格が低くなるため落札価格も安くなったはずである。結果論で考えると、「早期入札分+最後の攻防分」の金額を出すことのできる財力があるならば早期入札分の金額が無くても高額で落札されるのではないか、ということになる。しかし実際はそうならないと思う。残念ながら、それを証明する手だてはないのだが。