強化オイルポンプ

 サンエスK-1で洗浄した部品を見ている今回、オイルポンプの話を持ち出すのはどうかと思うのだが、レポートの分量配分上今回紹介するしかなかった・・・

 このエンジンのオイルポンプはリリーフ圧を上げている。リリーフ圧とは一定以上に油圧が上がるとオイルポンプからのオイル供給を減らすリリーフ弁を作動させる圧力のことだ。この圧力が高いと、高回転時のエンジンオイル供給量が増えることになる。
 リリーフ圧を調整するのが、矢印の穴に入っているスプリング。



 リリーフ圧を上げるには、バネレートの高いスプリングに交換するか、スプリングにシムを噛ませてバネの反発力を上げるかの2つの方法がある。スプリングを取り出してみた。



 これがシム・・・ただのボルトである。



 使われていたのは、頭の対辺長が10mm、頭の長さが4mmのボルトであった。



 ネジの長さは長すぎなければなんでもいい。



 バネは、工場出荷時のオイルポンプに入っていた物と同じだった。



 シム(ボルト)を入れると当然ながら4mmほどはみ出す。これを押し込んで取り付ければ強化オイルポンプのできあがり。



 今回はこれでおしまい。次回はコンプリートエンジンのコンプリートエンジンたるゆえんである、シリンダーヘッドのポート研磨の状態を見ていく。