探傷材でクラックの有無を見直す

 マスターシリンダーに使われている部品にクラックが入っているかどうかを探るために以前購入した探傷材を用い、燃焼室側のクラックのを見ていくことにした。マスターシリンダーの場合、クラックらしきものが目視で確認できたのだが、本当にクラックなのか単なる傷なのかまでは探傷材でわからずじまいだった。今回はどうだろうか。

 簡単に言うと、まず必要部分(燃焼室)以外に探傷材がかからないようにマスキングし・・・



 浸透液をかけて・・・



 現像液をかける。傷が入っていれば、赤い線(クラックは線だから)が浮かび上がってくる。



 2番は目視で確認した以外のクラックは発見できなかったので割愛。3番を見てみると、目視では確認できなかったクラックが浮かび上がってきた。



 浮かび上がってきた新たなクラック。



 一方、ポートの中にあったクラックのように見えた筋は、クラックではないことがわかった。「ちゃんと赤い線が出ているのにクラックじゃないの?」と思われると思うが、クラックの存在で生じる赤い線は線が滲んでいる。これは滲んでないので、同じ赤い線でもクラックではないと判断できる。



 新たなクラックが見つかったのだが、それがどのくらい影響するのかは不明。少なくともこのエンジンは動いていた。なお、このクラックがコンプリートエンジン出荷時に存在していたのか、使用過程で発生したのかは判断できない。まさか、クラックが入っているようなシリンダーヘッドを商品として使わないだろうとしか言いようがない。


 次頁では、ロッカーアーム等の洗浄後の小物部品の状態を見ていく。