一連の作業を終えて

 さていかがだっただろうか。
 私の頭の中には「軽自動車→ゲタ→低コスト→耐久性無視」という図式があったのだが、F6Aの場合は普通に走っている限り、少なくともシリンダヘッドより上の部分は意外にも頑丈で問題は発生していないことが確認できた。また他のF6Aの話だが、5万8千キロ走行後のエンジンのシリンダヘッドより上を分解したことがある。この時も特に問題は発生していなかった。この2例より、普通に走っている限りはシリンダヘッドより上のパーツの摩耗や傷に関してはあまり神経質になる必要はないと思われる。
 しかし、コンロッドのメタルに問題が発生していた点は見過ごせない。タイミングベルトを交換する時にエンジンを降ろすことになるが、その際は、コンロッドのメタルのチェックとラッシュアジャスターのエア抜きをおすすめしたい。バルブさえ外さなければカムカバーの分解は大した作業ではないし、コンロッドのメタルを簡易的にチェックするだけならばオイルパンをはがせば良いのである。