シリンダーの汚れ具合

 結論から言って、まあ普通の汚れ方をしていたというところだ。まずは左側の写真。シリンダヘッドをはずしてピストンの上部を見たところである。黒ずんでいるがこれはカーボン。この程度は通常のものであり、特に問題はないと判断される。
 またこのエンジンは、約3ヶ月ほど放置されていた。その間の防湿対策は、インマニ部分と排気管のフロントパイプ後に「軍手を丸めたものを突っ込んでいるだけ」のいい加減なものだったが、錆の発生やオイルの油膜切れは見られなかった。


 一方右側の写真はシリンダーを横から見たものである。色の変わっているところがあるが、この境が一番上のピストンリングの到達点となり、黒い部分がカーボンだ。やはりこの程度では問題ない。エンジンによってはピストンを抜き取るとき、この上死点付近にたまったカーボンの影響で抜けにくくなることもあるのだが、このエンジンにはそれがなかった。このことからも特に問題はないと言える。