耐久後のモーターの異音

 前回、モーターの異音の原因は、コミュテータ−上の凹凸によりブラシが振動して発生することを述べた。ここでいう凹凸とは単にデコボコのことではなく、コミュテータ−に真円が出ているかどうかということも含む。

 66時間耐久後のモーター音。前回よりは小さくなったような、なっていないような・・・しかし、正常品と比較すると明らかに音が大きい。
 左が耐久後のローターに組み替えたもの、右が正常なローターに組み替えたものだ。双方とも音が出るので再生時には注意。



 真円を出すには旋盤が必要だが、そんなものはない。そこで、ボール盤にローターを取り付け、やすりでコミュテータ−を磨くことにした。



 ついでに全ての元凶でもある、盛ったハンダまでも可能な限り落とした。



 が、だいぶ小さくなったとは言え異音がする。



 異音がしない別のモーターのコミュテータ−。コミュテータ−に段付き摩耗ができている。しかし異音はしないのだ。このことから、真円を出すことがいかに重要かがわかる。





 今回はこれでおしまい。次回はブラシの交換方法について説明する。なお別の実験でわかったのだが、ブロアモーターに流れる電流は、無負荷で0.5A、ファンを取り付けた状態では5Aほど流れることがかわった。今回の一連の実験は全て無負荷だったため、実体と乖離した結果が出ている可能性がある。これについても再度検証していきたい。