足周りのゴムの劣化状態

 製造後約30年経過の時点では、クーラントのホースの劣化は時間よりも走行距離の方が効くという結果が得られている。では足周りはどうだろうか。



 降ろした足周りを見ていく。過去、製造後10年経過程度で走行距離が20万キロ程度の足周りのゴム部品を見てきたが、見た目の劣化は確認できなかった(それゆえに写真は撮影していないし、交換後の部品もない)。今回、走行距離は18万キロ、経過年数約30年となる足周りのゴム部品をみていくことで、劣化には走行距離が効くのか、時間が効くのかを明らかにすることができる。



 まずドライブシャフトブーツ。結構クラックが入っている。AZ−1はFFではないため、ブーツはあまり屈曲しない。だから相当長持ちするだろうと思っていたのだが、このような結果となった。ジャッキアップするとクラックがよく見える。



 ブーツが曲がっていない状態だとクラックはわからないのだが、ブーツを少しめくるとクラックが見えてくる。



 ロアアームにある、ボールジョイントブーツはクラックが入っていないように見える。



 が、タイロッドエンドブーツはクラックが入っていた。



 今回の結果、並びに過去の結果から、20万キロ程度走行した車を比較すると、足周りのゴム部品の劣化は時間の影響の方が大きいと言える。クーラントのホースとは逆の結果となった。
 なお、製造後30年で走行距離約6万キロの私のAZ−1でいうと、足周りのゴムにはクラックは入っていない。走行距離が短ければ、まだ持つようだ。


 次頁では、いよいよエンジンを見ていく。