AZ28-15-184Aの場合



 このホースは、ラジエターから冷やされたクーラントがシリンダーブロックへ戻ってくるラインについている。下側が走行10万キロ・放置3年のホース。形状が異なるのには理由がある。10万キロのホースはなぜか片側の口を切ってしまっていて短くしてあったのだ。恐らく、クラッチ交換などの際にエンジンを降ろしたとき、ホースバンドで痛んだ部分を切り落として再利用したため、ホースを延ばす必要があった≒ホースが変形したと考えられる。



  左側の写真が走行23万キロ・放置3年のホース。中央の写真が走行7.8万キロ・放置10年のホース。右側が新品だ。新品と比較してもほとんど変化無し。



 表面にクラックが入っていたり、硬度が違っていたりはしていなかった。致命的な劣化は見られないと判断する。


 というわけで、この地味な企画の今回分はこれでおしまい。次回も同じようにホースの径を記録していく。約30年経過したクーラント用ホースの劣化度合いを新品と比較するといったことをした人はいないと思うので、地味ながらもデータの蓄積が重要なのだ。