ありがとうJoker号

 前回も述べたとおり、私は新幹線でやってきた。で、杉山さんから現地でお借りしたのがこの車である。


 人の車だから、ということで走行会等には参加しなかったが、走りの安定感の良さからパレードランの時コーナーごとについつい踏み込んでしまった。で、一番踏み込んだのが、この車をマッドハウスまで返しに行ったときである。時間的に余裕をもって計画したつもりだったのだが佃煮の解散時間が後にずれ込んでしまってJRの時間に間に合いそうになくなったのだ。というわけで「ここで事故ったら何のために自分の車で来なかったのか意味がないな」と思いつつ、エンジンの回転を上げる上げる。安全最優先での走行ではこの車の真価を見ることは出来なかったが、終始安定した走りを見せてくれた。


 というわけで、今回の報告分はこれで終了である。主に参加車両についてのレポートとなったが、それにしても100台強しか集まらなかったのに、これだけすごい車達が集まったとは。しかもこれらの車は単に金をかけてサードパーティーのボディーを組み合わせてモディファイしたのではない。自分なりの工夫を随所に凝らしているのだ。既に報告している通り、あの趣味性の極めて高い車であるロードスターが約1000台も集まった10周年記念イベントの時でさえ、オーナーの創意工夫や思い入れを感じさせる車は残念ながらほとんどいなかった。この点からもAZ−1オーナーのモディファイに関する技術と質の高さは、他の車を圧倒していると言えよう。
 この様に書くとモディファイ車ばかりに目がいってしまうが、その一方できれいにされてノーマル車もたくさんいた。オールプラスチックボディーという特性を生かしたモディファイもいいが、やはり稀少絶版車である。いかにしてノーマルを維持し続けるかということは目立たないことではあるが、改造以上に重要なことである。ノーマル車オーナーの人は、改造することへの誘惑を滅却し、いつまでもその美しさを保っていくようがんばってほしい。