取り外したパーツの観察 2.スタビ周り
右側のラバー・スタビ・ブッシュです。
こちらは前側のブッシュ。目で見て判る亀裂が入っています。


こちらは後側のブッシュです。ひび割れが酷く、わかりにくい写真ですがつぶれ方も不均一です。


前述したロアアームの変形により、正常時よりも強く圧縮されていたためだと思われます。

あるいはブッシュのつぶれ方が不均一なのは、スタビライザが後ろ向きに、外側に開く形状をしているためかも知れません。
そのため、ロアアームを斜めに貫通するスタビライザに圧縮され、斜めに変形するのでしょう。
左側のラバー・スタビ・ブッシュです。
これは前側のブッシュですが、右側と比較して亀裂等は少ないです。


後側のブッシュです。やはりつぶれ方は不均一ですが、右側と比較し、亀裂は少ないです。
右側も変形が無ければ、この程度の状態であったと思います。



劣化したブッシュに共通する事ですが、全体的に弾力が無く、固くなっていました。
亀裂の酷い部分では、指で何度かこすると割れて取れてしまった所もあります。
またゴムが痩せ、スタビライザとのガタが大きくなっていたように感じます。
後に紹介しますが、今回購入した互換品ロアアームには、ラバー・スタビ・ブッシュが付いてきました。
純正新品との比較ができればベストなのですが、今回は互換品に付属していた新品のブッシュを使って、
最も劣化の酷かった右ロアアーム後側のブッシュと、新品との状態を比較してみます。
ラバー・スタビ・ブッシュは圧縮された状態が継続されるためか、新品と比較して高さが大きく異なります。


内径も、新品と比較して僅かに大きくなっています。
また新品のブッシュは、肉厚であるため固いのですが、それでもゴムらしい弾力を持っています。
こちらは右側のフロント・スタビ・ブッシュです。
通称「かまぼこ」と呼ばれているようですね。


亀裂等は発見されませんでしたが、ゴムの弾力はすっかりなくなり、ペラペラな感触です。
合わせ面を見ると判りますが、かなり痩せているようです。
痩せたことにより、スタビライザとの隙間及び下側からマウントを抑える金具との間にも、隙が発生していました。
左側もほぼ同じ状態になっており、スタビライザの遊びがかなり大きくなっていたようです。