取り外したパーツの観察 1.ロアアーム周り
正常な左側ロアアームと、変形した右側ロアアームです。
右側ロアアームは、スタビライザの取付部近辺から外側が、後方に曲がっているのがわかります。


変形したスタビライザの取付部を、前後から撮影しました。左の写真が前から、右の写真が後です。


前側の取付部は大きく広がり、後側はすぼめた様に圧縮されています。
後に紹介するラバー・スタビ・ブッシュに、この影響と思われる劣化が現れています。
スタビライザ取付部を拡大しています。上から見た写真で、写真上が前となります。

前側は伸びる方向に変形したため、塗料の割れ、剥離が進行しています。
ロアアーム取付部のブッシュです。一見すると違和感はありませんが、ゴムは硬化し、弾力がなくなっていました。


斜めから見ると、ゴムが痩せているのか、面が少々くぼんでいるのが判ります。
ナックルと結合するボール・ジョイント部です。

この個体のジョイントはまだスムーズに動きましたが、亀裂こそ無いもののブーツのゴムは硬化し痩せており、隙間が出来てグリスが大量に流出した後でした。
ブーツの下部には本来、スナップ・リングの様なものが付いているのですが、過去のグリスアップ等の際に紛失したのか、リングは付いていませんでした。
なお変形している事を除けば、左側ロアアームの状態は右側とほぼ同様であったため、詳細は割愛させていただきます。