電動ファンスイッチの接点

 ネジの頭の部分を切断した。



 すると先ほどまで頭を見せていた黒いプラスチック部分と、コネクタの茶色いプラスチック部分とに分かれて接点が見えた。最初からここを切断すればいいじゃん。



 ではここで、不具合品と正常品を比較しよう。不具合品には錆が発生していた。

不具合品 正常品


 完全にだめな接点。低温から抵抗値はそれなりに高いながらも導通があったことから、接点に錆が生じ、それが酸化物半導体になり導通したものと思われる。その証拠物件は切断したときに飛んでしまったようだ。



 錆が生じるということは、どこからか水などが侵入したということだ。黒いプラスチック部分と茶色いプラスチック部分の境目は、接着剤などで止水されていないことから、ここから水などが侵入したと考えられる。



 水などは、矢印で示すプラスチック部分と金属部分の境目から侵入したものと考えられる。



 ヒートガンでバイメタルに熱をかけて変形するかどうか確認したところ、いずれも変形し異常は見られなかった。写真右が不具合品のバイメタル。上が一部欠けているが、これは分解時に削れてしまったのだ。



 以上、冷却水温度が低温でも作動し始めるスイッチと正常品を比較してきた。次頁からはファンが全く回らなくなったスイッチを見ていく。