大科学実験 〜やってみなくちゃワカラナイ〜、試運転・総括
真夏の炎天下で本当に効果があるのか検証しよう。
2024年8月13日午前11時。現地は神奈川県央地区、快晴、ほぼ無風。予報気温35℃。日影で測定すると実際の気温は38.7℃(!)もあって、体温より高いじゃんか! 何もしなくても熱中症になれる。
熱的に厳しいであろうこの位置に温度計のプローブをセット。フードを閉めて、実験のため、増設した導風ファンを殺してエンジン始動。温度がサチュレートするまで回し続ける。もうね、立ってるだけで汗が止まらないぞ。
導風ファンなし。エンジンルームは70℃を超えて尚、暫増・・・え(滝汗)! 一部の樹脂が分解する温度 (長期連続使用時の限界温度) を超えている。エンジン部品が傷む原因は熱害だったのだ。
ここで導風ファンを駆動する。と、エンジンルーム温度はみるみる低下し、50℃台前半に落ち着いた。この温度なら「常温」と言える範囲であり、まず熱害は出ないだろう。ほぼ20℃もの温度低減は、車両各部の耐久性にも好影響を与えると思われる。
もはや致死レベルの気温の中、AZ-1を試運転に連れ出す。驚いた、エアコンが効くではないか! ダクトに近い右手などは凍えるほどだ。涼しい顔で結構踏んで峠を走り、信号に捕まってアイドルしていると、なんと水温計が下がってきた! 今まで水温上昇にメンタルを摩り減らしていたのがウソのようだ。
ファンによる電圧降下は殆ど気にならないレベル(ヤマハすげぇ)。ファンノイズはエンジン音とラジエターファンに掻き消され、判らない。イヤミの塊になって耳を欹てれば「こーーーー」という吸込み音と「ふいいぃぃぃん」というモーター音が僅かに感じられるかもしれない。
21世紀の灼熱地獄を生き抜くために、このモディファイは是非お勧めしたい。