フロントパッドの交換

 さて、それでは交換してみましょう。まずはフロントから。

 キャリパーの裏下側のボルトを緩めて、ぐいっと回すだけでパッドが露出します。
 古いパッドを外して、新しいパッドの裏(ピストンの当たるとこ)にグリスを塗って、…あら、グリスがない。ブレーキグリスっていうやつなんですけど、なければ普通のグリスでもまぁいいそうです。それもない。別に塗らなければならないものではなく、「ブレーキ鳴くよ」だけなのだそうだ。だったらいいや、近いうちに車検だし、その時どのみち分解整備してくれるだろうから、というわけでグリスなしで組み付けることにしました。追記:普通のグリスでは駄目です。熱で溶け出します。使うなら専用品を。
キャリパーのボルトを緩めているところ

 ピストンが飛び出ていると新しいパッドは入りません。大きなプライヤーがあると作業は楽なんですが、あいにくそんなものは持っていません。ヤットコでやっとこさ押し戻しました。
 この時一番注意しなければならないことは、リザーバータンクの液面です。パッドが減るとその分ピストンストロークが増えますから、リザーバータンクのフルード液面は下がります。下がった分だけフルードを継ぎ足すと、ピストンを戻した時に最悪あふれ出ることがあります。今回注意しながら眺めていたのですが、MAXの線よりちょい上までしか上がりませんでしたのでOKでした。
ピストンを押し戻しているところ


 左新品、右使い古しです。残り0.5mmくらいでした。あぶない、あぶない。
 リアも一応外してみたんですが、半分くらい残っていたので交換しませんでした。サイクルとしてはフロント2回でリア1回の割合でしょうか。リアの重いクルマなのでもう少しリアも減っていると思ったんですが、こんなもんなのかなぁ。

 あたりをつけるために、しばらくブレーキを引きずりながら走って慣らし完了。交換前となんら変わらないフィーリングです。メーカーは違えど純正互換品なので当然といえば当然ですが。フロントからキーキーと音が出るのがちょっと気になります。グリス塗らなかったからでしょうか。まぁ、今月中に車検に出すので点検整備されて帰ってくるでしょう。

 その後車検から帰ってきてもブレーキの鳴きは止まないどころか、雨の日など湿度の高い時の走り始めには運転するのがはばかられる程鳴きます。温度が上がれば鳴き止みますけど。ちゃんと分解整備したんかいな。それともこのパッドの持って生まれたクセなんでしょうか。もちろん、効きそのものには何の問題もありません。欧州車とかにはよくあることだそうで。でもこのクルマは欧州車ではありませんし、最初のパッドはこんなに鳴かなかったので、やっぱり個体差かなぁ。