エンジンルーム、その1
いよいよ注目のエンジンルームを見ていく。エンジンフードをあけると、トランクマットのような物が見えてくる。
トランクマットの下に何があるかは後にして、まず上の写真の右上には何か変な物が写っている。これに寄ったのが下の写真。
これ、エアインテークなのだ。なぜこのような仕組みにしたのか理由が定かでないが、
1.前頁で紹介した「ロータリーのエンブレムが付いたエアインテーク」から空気を吸い
2.エンジンフードの中を通り
3.ゴム製のエアインテークの中に空気が入り
4.最終的にキャブレターへと入っていく
という不思議な構造になっている。なぜこのような構造をとったかだが・・・・エンジンフードがエンジンの廃熱によって暖められるので、エンジンフードの中を通る空気も暖められる。その結果、特に寒いときにキャブ内のガソリンが蒸発しやすくなり、走りが良くなる。
ただ、このような仕組みが取り入れられたのは、インジェクターとキャブが共存していた時代、即ちキャブレターが一般的ではなくなってきた時代の構造であることから、NSUスパイダーの時代とはギャップがありすぎる。キャブが全盛の時代に、もっというと排ガス規制など無いに等しい時代に、わざわざこんなことをする必要があったのだろうか。あったとしても、もう少し効率的な構造にできたのではないか、謎は深まるばかりである。
謎は置いておいて、トランクマットをめくる。
するとエンジンが見えてくる。1ローターのロータリーエンジンである。エンジンの後方(写真右)には、マフラーのタイコが見える。
次頁では、エンジンルームの細かい部分に寄っていく。