壊れたISCバルブの状況確認

 香川のAZ−1乗りさんから、壊れた(カチカチと作動しなくなった)ISCバルブを頂戴した。ISCバルブとは、アイドルスピードコントロールバルブのことで、文字通り、アイドリングの回転数を調整するためにある。ついている場所は、スロットルボディーの近くだ。下の写真では、わかりやすいように固定用のネジを外した状態で撮影している。



 ISCバルブは、電磁バルブである。電磁バルブということは、電磁石用のコイルが付いる。作動しないということは、コイルの断線が考えられるため、まずその点をチェックした。写真左側が異常品。正常品は矢印で示すように、上のパイプが折れているものを使用(笑)。チェックの結果、断線はないことが確認された。



 実際に作動させてみる。駆動には矢印出示す「インジェクター噴射信号発生機」を用いた。まさか、こんな所でも役に立つとは・・・



 インジェクターテスト装置にISCバルブを接続し、テストした。まずは正常品。カチカチ音が鳴っている。動画は画像をクリック。



 次に異常品。音が鳴らない。バルブが固着して動いていないと考えられる。



 実際に取り付けてみた。正常品の場合。暖気完了後で、アイドリングは正常だ。



 異常品を取り付けた。面倒なのでちゃんと固定していない。



 暖気終了後なのだが、アイドルが明らかに低い。これがISCバルブが異常な際に起こる状態である。今回のISCバルブは閉じっぱなしの状態だった。解放しっぱなしの状態だと、逆にアイドルが上がると思われる。動画の最後に「あれ〜??」という悲鳴が上がっているが、これはシャッターを押し忘れたと勘違いしたために出てしまった悲鳴であり、エンジンに何らかの異常が発生したわけではない。



 ちなみに、バルブがどう動くか見てみる。下の写真は、ISCバルブの上にあるホースニップル部分を取り外したもの。中身はこんな感じになっている。それを駆動させると、何かカチカチ動いていることがわかる。



 マツダファンフェスタのレポートはこれでおしまい。2015年は暖かかったが、来年はまた寒くなるかもしれない。