ジャガーSS100 3 1/2

 希少すぎて誰もよくわからず、全然人気がなかった。見物人ほとんど無し。AZ−1もこうなっちゃあまずいという、反面教師的な面もあるかと思う。かといって人気が出たら、何の覚悟もないファッション感覚で車を買う人が出てくるので問題は大きい。我々は我々でちゃんとするとしても、モータージャーナリズムにおいては、この手の車に関し「読者に夢を与える」ような記事を書くのは、本当にやめてもらいたいものだ。



 かくいう私も全然わからないので、物珍しそうな部分のみ見ていく。



 これ、スターターの棒を突っ込む穴。日本車も昭和30年代ぐらいの車まで、手動スタートできるような構造になっていたと思う。旧車イベントで手動スタートさせたら拍手喝采となる。



 インパネ部分。実は、ちょっと珍しい(というか、どうしてこうなったのかよくわからない)のがウインドシールド(フロントガラス)。これにつては後述する。



 旧運輸省の車検のステッカーが貼ってあった。日本の公道を走ることができたようだ。



 「SS」を書いてあるネジをゆるめると、ウインドシールドは前に倒れる構造だと思う。



 ここで珍しいものが。ウインドシールドを前に倒しても存在するレーシングスクリーン(矢印部分)。要は、2枚ガラスがある。いろいろ写真を見ると、これが標準のようだ。



 レーシングスクリーンをよく見ると、矢印の部分に外枠がない(ガラスがむき出しになっている)。現在車検を通すには、ウインドシールドの周囲に金属の枠がないといけない。レーシングスクリーンにはそれがないため、車検が通らなくなったのかもしれない。もちろん、レーシングスクリーンを土台ごと取り外せば、車検は通る。ガラスだけ外しただけでは枠が残るので突起物となり、車検は通らない。


 次頁では、ドアをあけることなく展示されていた、マクラーレンP1を見ていく。