ロードスター用のインジェクターの洗浄品・未洗浄品の比較

 今度はロードスターのインジェクターを使って、同様の試験を行った。なおここでの飛距離は、インジェクター自体が違うこと、発射台の角度が前頁のものとは微妙に異なることから、飛距離の絶対値で比較することはできない。
 実験に使用したインジェクター。左が洗浄品、中央が未洗浄品、右が正常品だ。



 まず洗浄品。





 未洗浄品。斜めに飛ぶやつだ。これしかなかった。



 最後は正常品。問題無い実働のロードスターからはずしたもの。





 これらのインジェクターでは、未洗浄品は正常品と同等の飛距離になることはなかった。洗浄に無理があるのかもしれないという結果だ。



 最後になったが、このレポートには最も肝心なことが抜けている。インジェクターを洗浄し飛距離に改善が見られたとして、それが車の走りにどう影響するかという点だ。この点については残念ながらまだ検証できていない。というのもAZ−1での効果検証は、インマニを外したりクーラントを抜きかえたりした非常に大変だからである。また、明らかに不調というインジェクターにも出くわしていない。

 となると、検証は初代ロードスターでやるしかない。ロードスターのインジェクター取り外しは、非常に簡単なのである。また「フューエルワン」を規定量通り燃料タンクに入れて洗浄すると、てきめんに効果があるのだそうだ。
 つまり、インジェクターの調子が悪いと思われるロードスターを借りて、洗浄品・未洗浄品(調子の悪いロードスターに元々ついていたインジェクター)に付け替えて、どちらを付けたか知らせない状態で試乗してもらう(目隠しテスト)。「てきめんに効果がある」と実感できる人に目隠しテストを行い、確実に正答することができれば、インジェクターの洗浄効果があることが実証できる。同時に「飛距離」と「走り」との関連性も明らかにすることができる。
 しかし、これができるのは、インジェクターのダイナミック評価ができた後になるだろう・・・以上、こうご期待。