実は当初案では、20周年ミーティング開催場所は違う場所だった

 これはタイトルの通りである。当初案では、下の写真の場所で行う予定だった。写真上に矢印で示している部分があるが、ここがパーティーをやった場所である。さらにこの上側が実際のミーティング会場になる。



 なぜ当初案がこの場所だったかというと、一直線になる道路(マツダ構内)があるためだ。上の写真でいうと黄色の線の部分になる。ここでガルウイングのトンネルを作り、ギネス記録として申請しようという企みがあった。また広い場所なので、台数制限をかける必要がなくなる。
 話は途中まで進んでいたのだが、マツダ構内での暴走事件を受けて、不特定多数の入場は許可できないという話になり、またギネス側と交渉の結果、「自動車関連の記録は、いかなる挑戦であっても1マイル(だったかな?)以上の走行が条件である」ということから、ギネス記録もあきらめざるを得なかった。このような紆余曲折があった結果、ミーティング会場は第二候補としていた場所へと変更になった。
 例えば「ロードスターの20周年ミーティングは、三次のテストコースでやったじゃん」という話はあるのだが、これはマツダとしての公式行事だからマツダ構内でやってもOKなのだそうだ。ではなぜロードスターがマツダとしての公式行事として認められるかというと、現行販売車だからである。「現行オーナーの声を吸い上げて、次の開発につなげるためには、公式行事=業務扱いにする必要がある」ということ。逆に言うと、次の開発に繋がらない旧車のミーティングは、業務扱いにならないのでマツダ構内で開催できないし、そもそもお呼びでない。
 新車を売ってなんぼの世界なので、この待遇の差はやむなしか。しかし、何でもかんでもお膳立てしてくれるような車で、自動車趣味をやっても面白くない。この恵まれすぎる環境が逆に甘えを生み、甘えがウダウダミーティングの温床となり、最終的には自動車趣味の本道から遠のかせる要因となっていると推定される点は、残念な限りである。


 ちなみにギネス記録申請だが、日本語で申請しようとすると100万円かかる。ビートがギネス記録をもっているが、meet the beatの場で公式記録員立ち会いの下で認定されたということから、この100万円コースを活用したのではないかと思われる。
 AZ−1の場合、そんなカネはない。カネが無ければ知恵を使い汗を流せばいい。実は英語で申請手続きをすれば無料なのだ。が、散々重ねた交渉も、上記の理由で徒労に終わった。


 他にも、AZ−1の現存台数を調査するというアイディアもあった。これについては「(社)全国軽自動車協会連合会」に問い合わせたが、PG6SAという型式の車が何台登録されているかを調べるにはシステムの変更が必要ということでダメ。マツダに問い合わせても開示してくれなかった。データは持っているはずなのだが。しかし、もし20周年ミーティングがマツダの公式行事であったならば、「何台あるか」ぐらいは教えてもらえそうな雰囲気だった。



 今回はこれでおしまい。次回も特別展示車両と、20周年記念酒のラベルデザインの裏話について紹介する。