ゴム部品の保管方法

 将来の欠品対策に向けて今から手持ちパーツをそろえていくことは重要である。しかし、特にゴム系パーツをそろえたとしても、何十年後か先に訪れる劣化が心配である。劣化の主要因には、温度・紫外線・酸素やオゾンがある。温度や紫外線は室内保管で対応できるため、ここでは酸素やオゾン劣化を防止する方法について記す。

 用意するものは、内側がアルミ色をしているお菓子などの袋。この袋は、アルミがコートされているため、酸素透過率が非常に低いのだ。



 この袋にパーツを入れて、さらに脱酸素材として使い捨てカイロも入れる(カイロの包装は一部を破っておくこと)。パーツに関しては、ビニールの包装がしてあるままで袋に入れてかまわない。



 その後、ヒートシールすれば完成。部品が入っているビニールの包装は、酸素透過率という点で見ると埃よけとしての効果しかなく、穴が開いている状況といっていい。包装ごとヒートシールしても、包装の中の酸素は使い捨てカイロのおかげで数日あれば完全になくなる。そのため、不活性ガス(窒素)封入されているのと同じ状態に自然になる。



 なおアルミ色している袋で、矢印のようにチャック式になっているものがあるが、お菓子袋のチャックはいまいち密閉性が悪く、すぐに空気が入ってしまうので、使用を避けること。



 チャックつきの袋をヒートシールせずに使用すると、すぐに膨らんでしまう。違いがわかるかな。

チャックなし(ヒートシール後) チャックつき(ヒートシールしていない)


 上の写真で紹介した袋は飴用の袋で結構小さい。オイルシールぐらいなら入れることは可能だが、例えばタイミングベルトを入れることは困難だ。また大きめのお菓子の袋は入手がむずかしい。
 タイミングベルトのような大物ゴム部品を入れるには、アルミコートがしてある大きめの袋が必要である。「ラミジップ」という袋が売られているので、大量の部品や大物部品を保管する際は、ラミジップを購入しよう。


 モノタロウとて、いつAZ-1用のパーツの供給をストップするかもしれないので、買える時に買っておこう。