マレーシアで売られている車の値段

 雑誌の最後の方に、販売価格が載っているページがあった。いったいいくらで売られているのかみてみよう。



 まずはマツダ2(デミオ)。1RM(1リンギ)は2011年で27円になる。すると、約8万リンギなので、208万円もする。



 他のマツダ車。一番高額なのがCX-9(日本では売られていない)で、約800万円。信じられん。先ほどRX-8のクラブを紹介したが、RX-8は約600万円で売られている。



 プリウスが売られていた。意外にリーズナブルな価格で、360万円。トヨタの車は全般的にリーズナブルな価格設定だ。トヨタとマツダを比較すると、マツダの方が高級というのではなく、単に価格競争力が無いとしかいいようがないですな。でもマレーシアでのブランド力はトヨタより上だと市場が決めたのであればうれしいな。



 ホンダもリーズナブルだ。



 実は日本車の中で一番驚いたのがダイハツとスズキである。4年前は、日本車と言えばダイハツだった。が、ほとんど淘汰されて町中を走っている姿を見なくなった上、価格表をみてもダイハツの名前がない。撤退したのだろうか。
 一方スズキはというと、アルトがボアアップして996ccになっているものの、いわゆる日本の軽自動車をボアアップしたような車が1車種しかラインナップされず、日本で言う白ナンバーの車がほとんどを占めている。
 これの意味するところは恐ろしい。我々が常識的に考える、価格の安い軽自動車みたいな車から売れていって、徐々に高級な車が増えていく・・・といった構図が、新興国ではどうみても成り立っていないことを意味する。確かに4年前に軽自動車をボアアップしたダイハツ車はたくさんいた。現在ではそんな車はほとんど無く、極短期間でみんな高級車に目移りしてしまったのだ。新興国では安い軽自動車を生産している会社が有利かと思いきや、そんなことはなさそうだ。例えば現在のインドで高いシェアを誇るスズキだが、他の新興国の状況を見ると、現在の状況は簡単にひっくり返されると予測される。



 地元プロトン。排気量で比較すると日本車のほぼ1/2の価格だ。



 驚いたのは、中国の民族系自動車会社であるCHERYがマレーシアでも販売していたこと。しかもデミオなみの値段設定が信じられない。関税を抜きで考えると、プロトンより安くてもいいと思うのだが。



 ヨーロッパ車をみてみよう。ランボルギーニやフェラーリは笑ってしまう価格です。





 そういえばホテルの近くにはポルシェのディーラーがあって、夜はちゃんと警備員がいた。でも友達と思われる人物と遊んでいるようだったが。



 これを見ていると、軽自動車がゴロゴロいる日本より、高級車やスポーツカーがたくさん走っているマレーシアの方が健全であるような気がしてきた。
 次回もマレーシアで売られている自動車雑誌を紹介するが、さながら「南北バカ対決」の様相を呈している。お楽しみに。