なぜ営業できるのか

 結論から言うと、岡山店はツール王国MAXの直営店ではなく、フランチャイズ店だからなのだ。もともとも工具屋らしかった。直営店は全滅とのことだ。

 現在の位置づけはというと、フランチャイズ契約が切れた(自動消滅した??)状況で、独自に営業をしているのだそうだ。肝心の商品はというと、ツール王国MAX時代に仕入れたツール王国MAXブランドの品々が大半を占めている。店内を見回すと、写真と同じブロアが同じ2380円で売られていた。ツール王国MAXブランドの商品は、まだまだたくさんあり、当時の価格で販売しているとのこと。フランチャイズで商品は開店当初にツール王国MAXから買い上げたものであるため、破産管財人に差し押さえられることはなかった。



 フランチャイズ契約が切れたことで、独自に商品を仕入れることができるようになった。例えばLEDライトなどである。なおツール王国MAXブランドの商品が売り切れ同等性能の商品を販売するとなった場合は、ツール王国MAXブランドより値段は上がってしまうとのこと。となると、競合するアストロプロダクツより高額になる場合も考えられるため、先行きはかなり厳しいことが予測される。



 驚くべき事に、メンバーズカードも発行されていた。本当に発行中で実際に使えるとのことである。私は登録しなかったから詳細は不明だが、恐らくツール王国MAXのメンバーズカードになるのだと思う。破産直前のツール王国MAXのポイントの取り扱いってどうなるんだろう? 想像だがシステムがダウンしている以上確認がとれないので、チャラなのだろう。



 システムダウンの影響はこんな所にも現れていた。クレジットカードが使えない・・・すごい店である。



 破産の理由は計画倒産と言われているが、実際どうなのか聞いてみた。すると明確な回答は帰ってこなかったが、ただひとつ「何がしたかったのかわからない」とのこと。つまり、計画倒産するにしてもメリットがない倒産の仕方ということである。
 開店当初の資金について聞いてみたが、どうやら下の写真に示されている投資額と同じぐらいのようだった。この投資金額の中に含まれているのかどうか不明だが、開店当初に派遣されたツール王国MAX社員の人件費もかかったとのこと。




 それにしても、フランチャイズ契約が切れてもなお、登録されている商標(ツール王国MAXのマークや名称)を使い続けて営業するというのもすごい。本来ならこのマークや名称だけはフランチャイズ店といえども破産管財人の管理下に置かれるので厳密に言えばまずいんだろうけど、契約先が夜逃げ状態(やはり連絡がつかないとのこと)なんだから、文句があるのなら言ってこい、という状態なのだろう。