公道走行させるために、その1

 出力は20馬力。ただ、排気量が約3000ccほどあるため、3ナンバー登録になっている。軽自動車登録の方がふさわしいような出力なのだが、排気量が排気量だけにしょうがない。



 この車はオリジナルを尊重しつつ、車検に適合させるための最低限の改造が施されている。中でも一番異なる点は、ウインカーやストップランプ。前後のフェンダー下にさりげなくつけられている。フロントウインカーは、普通の車につけられているサイドのマーカーと思われる。リアはトラック用の汎用品の可能性が高い。オリジナルのT型フォードを見慣れている方にとっては違和感があると思うが、ウインカーやストップランプが付いている車を見慣れていると、そんなに変に感じない(と、個人的には思う)。



 ハーネス類はどうなっているかというと、これまた目立たないように取り付けられていた。我々としては、T型フォードがどうのこうのというより、こういうメカニズム的なところに興味をひかれる。



 ライト関係では、その他バックランプやナンバープレートランプがオリジナルに対して追加されている。
 先ほど紹介した車検証のステッカーはレーシングスクリーンに貼り付けられている。これをどこに貼り付けるかは、センスが問われるところだ。個人的にはスクリーンではなく、250ccを超えるバイクのように、ナンバープレートの脇あたりにつけるのが目立たなくていいのだがと思ってしまう。それとも公道を走れることを自己主張するために、あえてこんなところに貼り付けているのだろうか。



 「車庫証明のステッカーがないじゃん」という突っ込みがあるかもしれないが、2桁ナンバーであることを考えると、車庫証明ステッカーの制度が発足する前に登録されたと考えられるため、貼られて無くて当然なのだ。