5速ギア

 黒い鉄板のカバーをはずしたら見えてくるのが5速のギアだ。




 シンクロナイザーハブをはずすと、ギアが2つ見える。左はインプットシャフト(クラッチが付いているシャフト)に付いているギヤ、右がカウンターシャフト(デフと噛んでいるシャフト)についているギヤである。




 で、写真右のギアをF6Aのギアと交換してみると、ギアが噛み合わない。矢印で示す部分だが、わかるだろうか。




 なぜ噛み合わないのか。答えはギヤ比にある。KeiなどK6Aエンジン搭載車はホイールサイズが14インチになったのに対し、F6A搭載車の多くは13インチ。そのため、ギヤ比が違うのだ。
 実際、ギヤの直径を測ると異なっている。



 ところが、ギアを2つともF6Aのギアに交換してみたら、ちゃんと噛み合った。




 これが意味する所は何かというと、インプットシャフトとカウンターシャフトの間隔は、F6Aのミッションと変わらないということ。つまりギヤ比が変わることさえ覚悟すれば、K6A用のギヤが使えるということだ。

 次頁からは、いよいよインプットシャフト、カウンターシャフトについているギヤの塊を見ていく。