メタル

　腰上は21万キロ走行したと考えられるが、腰下はジムニーのものが流用されているため何万キロ走行しているか全く見当がつかない。が、一応メタルのクリアランスなどを計測しておこう。

　クランクシャフトの１番ジャーナル。特段問題となるような傷は見られない。




　逆にメタル側。同じく見た目は問題ない。




　さらに拡大してみたところ。




　ところがメタルクリアランスを測定すると、0.051mm程度ある。基準値が0.04mm、限度が0.065mmであることから、限界に近い状況だった。また正常に作動しているエンジンで、基準値を超えたメタルクリアランスであったものも初めて見た。




　続いて2番ジャーナルをみてみた。特段問題はない。




　ところが2番ジャーナルのクリアランスを測定すると、限度を超える0.076mmであった。完全な危険水域である。






　変わってコンロッドのメタルはどうだろうか。




やはり見た目問題ない。今までクランクシャフトのメインメタルが潰れたエンジンはたくさん見てきたが、この部分がダメになったエンジンは見たことがない。




　表面を拡大したところ。荒れや傷はない。




　このクリアランスも測定してみた。基準値が0.04mm、限度が0.065mmである。が、限度を超える0.076mmに近かった。




　このエンジン、潰れる危険水域に入っていたようだ。エンジンを積み替えて正解だったといえる。

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