AZ−1のキーはなぜ折れる?、その1

 AZ−1のキーが折れてしまうという問題が発生している。なぜ折れてしまうのか解析したい。

 キーの折れは、矢印で示す部分ように、キーの根本部分にある急に細くなっている部分で発生すると言われている。このキーの場合、一番細いところの間隔は5mmだった。本稿では根本部分が6mm以下のキーを、問題発生の可能性のあるキーだと定義する。




 AZ−1に使われているのと同種のキーは、根本部分が全て細くなっているわけではないようだ。下の写真はキャロルの廃車からとったものである。もちろんAZ−1と同様に根本部分が細くなっている物もある。




 通常、細くなっている部分の間隔が狭いほど機械的強度が弱くなり折れやすくなると考えられる。しかしいろいろ調査した範囲では、間隔と折れやすさに相関性が見られなかった。間隔が広くても、折れるキーは折れるのだ。

 調査を進めていく途中で指摘を受け、初めて気がついたことがあった。それは、イグニッションキーとドアのキーでは、キーの刺さる深さが違っていたのだ。ドアのキーの方がかなり浅いことがわかる。ここにヒントがあるかもしれない。



 そこでAZ−1と同じキー・キーシリンダーを使っているキャロルの解体車からキー部分を取り出して解析することにした。