ユーノスコスモ

 この車、旧車のあるべき姿の1つを示しているのかもしれない。

 3ローターのType Eではあるが、色は代表色ではない。またホイールもノーマルと全然違うし、そもそもデザイン的にマッチしているとも思えない。なぜこのようなものがミュージアムに??





 会場が暗いためやむなくフラッシュを焚いたため反射してしまってうまく見えないのだが、本革シートは割れもなくきれいな状態だった。メンテナンスはしっかりしやっていたことが伺われる。本革シートはどれもそうなのだが、経時劣化が激しい。





 リアガラスの下には、ユーノスコスモオーナーズクラブのステッカーが。これこそ旧車のあるべき姿の1つかもしれないと思った点だ。もちろんクラブのステッカーを車に貼りつける行為を指しているのではない。もう乗れなくなった車をスクラップにすることなく、受け入れ先を探して寄贈した点である。稀少車の有効活用方法の検討は、オーナーに果たされた責務だと思う。また責務だと自然に発想できない者は、この手の車に乗るべきではないと思う。もしこれを見て「考え方の押しつけだ」と受け取る人は、他人から指示されるばかりの、かといって結局は何も自発的に行動できない鬱憤のたまった毎日を送っている人だと思う。自発的行動とは、価値観・考え方の押しつけを多少なりとも伴う物だ。自発的に行動できる人こそ、この手の車を所有するための必須条件だろう。