AZ−1用スポーツ触媒

 四国からおこしの、やぶうちさんからの情報。デザートイーグルのスポーツ触媒付き、フロントパイプである。取り付けると全く見えない部分だが、ピカピカ。ご覧のとおり、1本モノの曲げパイプではなく結構溶接部分が多い。




 20台限定販売で、シリアルナンバー付き。







 一般的に、スポーツ触媒は「メタル担体」と呼ばれる金属製担体に触媒がコートされているものが使われている。



メタル担体の例


 担体とは、もともとは粉末状である触媒を付着させる土台のことである。触媒はたくさん付いている方が浄化性能が上がる。もしその土台が1枚の平板なら、付着させられる触媒の量は限られるが、担体に賽の目状の細かい穴をたくさん開けると(表面積が大きくなるということ)、より多くの触媒が付着でき浄化性能が上がる。賽の目がどのくらい開いているかというと、普通の車の場合は、1平方インチ(2.5cm×2.5cm)当たり400個もの穴があいているのだ。



通称6mil 400と呼ばれる、1平方インチ当たり400個の穴が開いているセラミック担体


 AZ−1も含め、普通の車はコージェライトと呼ばれるセラミック製担体で出来ている。そのため金属製のケースに入れなければ、テールパイプなどと溶接できない。特にAZ−1のような車は、熱負荷の高いところに触媒があるため鋳物のケースでなければすぐにダメになってしまう。つまり重量アップになるということだ。



金属のケースに入ったセラミック担体の触媒のカットモデル


 ところがこのメタル担体、もともと全てが金属で出来ているため担体ごとパイプに溶接できる。一番上の写真をみると実際そのような形になっており、大幅な重量低減ができるのだ。またメタル担体はセラミック担体と比較して賽の目の壁圧が薄くできるため、排ガスの通気抵抗も減らせることができる。スポーツ触媒という言葉をよく耳にし、また漠然と語られているが、実はこんな仕組みとメリットがあるのだ。


 あと、なんかついでみたいな紹介になってしまって申し訳ないのだが、今回最も遠くからやってきたと思われる人、OMIさんである。静岡から自走で来たのだ。OMIさん、このあととんでもないことになってしまった・・・・




 というわけで、次回は続編をお送りする。