各社の様子

 スズキ。景気がええですなあ。



 スバル。なかなか渋い。



 ダイハツも景気ええでんなあ。



 マツダ(オートザム)。地味じゃ。



 三菱。リコール問題でおわっとる。



 ちなみに三菱は、リコール問題後に軽自動車しか売れなくなってしまって、今はもう「完全な」といっていいほどの軽自動車メーカーになってしまった。現在の国内出荷台数の2/3は軽なのだ。トヨタ・日産・ホンダ・マツダ・三菱を「自動車大手5社」と呼ぶが、「大手」のくくりは総売上高の多さと白ナンバー車の出荷台数の割合で決めていた感があった。新聞で発表される自動車の出荷台数とは白ナンバー車の出荷台数(登録車)のことであり、その中には軽自動車は含まれていなかったのだ。ところが数年前から軽自動車も含むようになった。
 この状況をみると、三菱がリコールでコケて軽自動車しか売れなくなったため、「あんたもう大手の自動車メーカーじゃない」というのもかわいそうなので、救済策として自動車の出荷台数に軽自動車を含め出荷台数を水増しさせたと言えなくもない。しかし出荷台数に軽自動車を含め始めたのはリコール問題が発生する前だったので、これはうがった見方であろう。

 話は変わるが、日産が近年軽自動車でスズキやら三菱やらと提携を結び始めたのは、新車出荷台数をより多く見せるためである。軽を販売しないと、軽自動車を前々から売っているホンダとの出荷台数競争が一層厳しい状況に立たされるのだ。他にも企業平均燃費を上げる(例えば1自動車会社の総販売台数のうち、20%の車の燃費が10km/L、80%の車の燃費が20km/Lとすると、企業平均燃費は18km/Lとなる。燃費の良い車の割合が高いほど、企業平均燃費もよくなる)という意味もある。出荷台数に軽自動車が含まれるようになったため、最近はスズキも含めて「自動車主要6社」という呼ばれかたもされはじめた。

 スズキはタナボタで1階級特進。とばっちりを受けたのはマツダ。軽自動車が出荷台数に含まれていないころに必死こいてAZ−1みたいなのを自社生産していたのに、スズキからのOEM供給に変わったあとで、軽が出荷台数に含まれはじめた。