PM、その2

 細かいところをみてみよう。特徴あるのはフロントタイヤ。どうやらバイクのタイヤの流用のようだ。なぜこんなタイヤをつけているかというと、この車はフロントタイヤを90度曲げることが出来るのだ。さらにはフロントのタイヤを左右逆方向(トーインを極端にする)にすることもでき、その場で回転させることも可能なのだそうだ。なぜこんなことができるのか。仕掛けはステアリングの駆動の仕方にあった。普通の車はハンドルに鉄の軸がついていて、それを動かす(回す)ことでステアリングラックを機械的に作動させる。この車はステアリングを機械的に動かすのではなく、モーターで駆動させるのだ。つまりステアリングの切れ角を電気信号に変換してモーターを駆動させる。



 リアタイヤはこんな感じ。普通のタイヤかどうかよく分からない。




 再びリアの図。「PM」と書いてある上に黒い縦の筋が2本ある。これはデザインではなく溝。なぜこんなものがついているかというと、コクピットがスライドするからだ。そのガイドのための溝である。




 コクピットは乗降、市街地走行、高速走行の各モードでスライドの仕方が違う。もちろん乗降モードが一番立って、高速走行モードが一番寝る。市街地から高速にうつったとき、走行中に寝るんだろうか。

 というわけで、ギミック的にもおもろい車であった。