NEW MINIに試乗

 最後は新型MINIの試乗会となった。その感想を一言で言うと「ノイズが目立つ」ということだ。

 試乗は1台のMINIに男4人が乗り、運転がTipo関係者であった。コースはディーラーの周辺(地図参照)で、時間にして15分ぐらいだっただろうか。私はCooperの助手席に乗った。


 乗り込んだ瞬間の感想は、「かなり圧迫感がある」ということ。何がそう感じさせるのかというとフロントガラス。現在の車の多くはフロントガラスがかなり寝ているのだが、MINIはトラック並みに立っている。そのためガラスの面積も狭く、かなり窮屈に感じた。が、慣れれば問題ないだろう。
 2つ目に感じたのが「このシートは私には合わない」ということ。どんな感じかというと、太股の裏側がシートで持ち上げられるのだ。これは調整可能なのかもしれないが、このままでは30分と座っていられない。

 走り出して感じたのは、路面の細かい凹凸をかなり拾うということ。太股の裏側がシートで持ち上げられているため、余計敏感に感じてしまう。あとロードノイズがひどい。しかも普段は問題ないのだが、特定の路面の上を走ると突然うるさくなる(地図上の赤い線の引いてあるところ。国道54号線の広島方面の一部区間)。タイヤとの相性もあるだろうが、そのレベルはAZ−1並み。このあたりは旧型MINIの面影が感じられると言ってしまえばそれまでだが、現在のファミリーカーとしては失格だろう。新型MINIの試乗を終えてAZ−1に乗ると、乗り心地のよいバケットシートに柔らかいサスペンションでなんと快適なことか(笑)。

 あと細かいところの作り込みにも問題があった。試乗中、後からコトコト音がするので何かと思っていたら、リアのシートベルトのバックルが内装に当たっていたのである。せっかくレーザーで計測しながら狂いが生じないように溶接しても、こんなところでボロを出してはその真価が台無しになってしまう。



 というわけで、なんかいいところが目に付かなかった新型MINIの試乗であった。結論だが、この車のデザインがたまらなく好きという人以外にはとてもおすすめできない。