キャンピングカーの構造

 今回は「ベッドの広さ・収納スペース・付属の水回り品等の内装で勝負する」という以外に、目に見えない部分であるキャンピングカーの構造等を前面に押し出して勝負しているところが目立った。例えば、「ボディー剛性は家具で補強しているのではなく、ちゃんと梁を入れて補強している」とか「家具を接着するときに出るアルデヒド成分などのVOCについてもちゃんと対策していますよ」という具合である。とにかく家具をいれときゃいいんだろ」という発想ではもはや他社のキャンピングカーと差別化できないところまで考え方が進化したと言えるのかもしれない。


 が、一方で問題もある。新車の臭いがしなくなるのだ。せっかく新しいものを買ったのに、新品の感じがしないという不満の声もあがるかもしれない。他の実例をあげると、アラブ諸国では「新車はガードワックスをかけたままにして納車する」ことが常識となっている。ガードワックスとは車のボディーについている分厚いワックスの膜のことで、車に傷が付かないようにするものである。日本では納車時にディーラーできれいに落とすのだが、アラブ諸国でこれをやると新車が「ど中古車」になってしまうのだ。所変われば感じ方も変わってくる好例だろう。臭いの面で日本市場ではどんな方向に向かっていくのか、興味深いところである。