クラッシックカーフェスティバル

 皆さんはクラッシックカーフェスティバルと聞いて、どんなことを想像されるだろうか。私のイメージでは、いろいろな古い車が集まって、遊び色の強いレースを行い、コンクール・ド・エレガンスなんかがあって、会場の周辺ではショップが軒を連ねる、というところだろう。
 が、このクラッシックカーフェスティバルはそうではなかった。レース用に本格改造された、ただボディーとシャシーが昔につくられただけの車で走るものだったのだ。ショップさえないし、参加台数も28台と寂しい限り。これでは車は集まらない。主催者はいったい何を考えていたのだろうか。
 そうはいっても見るべき物はあったので、その点をレポートしたい。


参加車両

 参加車両にはお決まりのミニが多く、なぜかアルファロメオの参加が多かった。フェラーリのディーノが参加していた点が唯一の注目点か。


レギュレーション

 その妥協のない本格的なもの故に、私が惑わされてしまったレギュレーション。
 「'84年までに生産された車両、及びその同型車に限り'87までに生産された車」
 補足説明をしておこう。「'84年までに生産された車両」とは、簡単に言うと車の設計が84年までという意味である。また「その同型車に限り'87までに生産された車」とは、設計の古いモデルでも87年以前に生産されていないと参加できないということである。これは「ミニやケーターハムスーパー7の巣窟」になるのを未然に防ぐレギュレーションなのだ。もしこれがないと、95年式のミニやスーパー7が参加できることになる。両方とも設計は84年以前だからだ。
 クラッシックカーフェスティバルの多くは、後の項がない場合が多い。そうしないと参加車両の確保が難しいからである。というわけで、質の高いものを期待していったのだが・・・


 

フェラーリ・ディーノ



 このクラッシックカーフェスティバル唯一とも言える注目車種。V6リアミッドシップ、2410ccである。このフェスティバル参加車両の中で最もAZ−1に近い構造をしている車なので、いろいろと参考になる点も多い。




 これが燃料タンク。レース用の本格的なもの。どうやらこの手のタンクに改造していないとレース主体のこのフェスティバルには出られなかったらしい。参加台数が少ないのもうなずける。ボンネットに注目していただくと、裏地が黒くなっていることが分かる。AZ−1でこれをやると、なかなかかっこいいかもしれない。




 エンジン部。AZ−1以上にエンジンより後ろの隙間が大きい。ちなみにエンジンフード(これの裏地も黒)は以外とぺらぺらしていた。AZ−1の場合、エンジンルームは黒くなっているので、ボンネット同様エンジンフードも黒にした方がかっこいい。