住宅街の浸水の実例と、今からできる対応策の検討

 これから紹介するのは「平成 30 年7月豪雨災害」、通称西日本豪雨が発生した日に撮影したものである。撮影場所は、被害が大きかった場所とは全く関係無いところで、土砂崩れや浸水などの実被害もなかった。状況としては雨がひどく、道路が冠水しただけである。


 まったく被害がなかったにもかかわらず、当日は道路は渋滞し麻痺してしまった。このときの経験だけから述べるので全てに当てはまるわけではないが、車を避難させる最低限の事前準備にはなると思う。本HPは趣味の車のサイトであるため、人の避難は考慮していない。車の避難を最優先とする。


1.大雨発生時の前提条件
 坂道のない平地での発生を大前提とする。
 大雨で道路に水があふれる。
 大雨による河川氾濫で、川の水が平地にあふれたのではない。
 高潮などで、海水が平地にあふれたのではない。
 土砂崩れや堤防の決壊による道路の寸断は発生していない。


2.最低限の事前準備
 1) 車を避難させる安全な高台と待避ルートの設定。
 2) ちょっとした大雨が降った際に、上記1) が適切に機能するかの確認。
 3) 適切に機能しない場合、ルートの修正。


3.重要ポイント
 上記2)と3)を事前に行っておくこと。
待避ルートの事前設定は既にできていると思うが、そのルートが機能するかどうかは、実際に事が発生しないと確認しようがない。車が渋滞する程度の大雨が降った時、雨に濡れることをいとわず事前確認することが重要である。


4.実例
 以下のドラレコの映像は、上記2)と3)を事前に行った際の一部である。実際は車を運転する前に自転車で道路の渋滞状況を事前に確認した。自転車だと渋滞に巻き込まれないためである。

 このとき明らかになったことは以下の通り。
 1) 数キロ先で発生した冠水により、車が全く動かなくなっていた。
   → 待避ルートが機能しない。

 このムービーでは、左側に幹線道路がある。そこが渋滞しているため車が動けなくなり、Uターンしたりしていた。



 2) 車にとって、ハザードマップは役に立たない。
   → 数センチの高低差で道路が海になるかどうかが決まる。海になれば渋滞が発生する。数センチの差はハザードマップからは読み取れない。

 道路を走っていると、海が出現したり消えたりするムービー。暗くて見にくいが、路面(海面?)をよく見ればわかる。普通に走行していると平らな道路としか感じないが、水にとってはかなり起伏のある道路らしく、低い方に水が流れて海になっていく。車にとってはこの差が大きい。なお走行して数日放置したら、クラッチが貼り付いてしまった。



 大雨の場合は、天気予報があるため避難対応までの時間を稼ぐことができる。繰り返しになるが、事前の準備と、準備してきたことが想定通りになるか否かの実地検証が重要である。