アミド硫酸の飽和水溶液に漬ける、その3 & 考察

 改めて、サンプル全体を漬けてみた。



 乾かしてみると、白い粉は取れたが全体的に灰色がかった色になってしまった。ピカピカのアルミ色ではない。



 しかし、白い粉で見えなかった部品番号が見えるまでになった。



 裏側もこんな感じで、サビが取れている。





 アルミに対しては、どうもアミド硫酸の方が効果があるみたいだ。一般的なサビ取り剤は逆効果で、アルミ特有の白い粉を発生させてしまった。

 アミド硫酸に漬けて全体的に灰色っぽくなった原因は、アルミの黒変現象と呼ばれるものと考えられる。その原因には、鉄が関与しているとのこと。確かに、今回使用したアミド硫酸飽和水溶液は、既に鉄の錆び落としに使ったものだったので、黒変は合点がいく。


 アルミの黒変現象についていろいろ調べてみると、クエン酸に漬けて加熱すると黒ずみが取れるというやり方があることがわかった。試してみたら、ほとんど変化がなかった。アミド硫酸に漬けると黒っぽくなるのは、アルミの黒変現象ではないということか??


 今回はこれでおしまい。次回は、実物のAZ−1の部品(鉄)を使用して、サビを落としてみる。