プラグカバーの及び排気系の分解

 F6Aエンジンの分解において、どの部品からはずせばよいのか、という順番の様なものは基本的に存在しない。取れる部品から取っていく。これがこのエンジンの分解の基本である(無茶苦茶な)。あるとすればカムカバーを外す前にタイミングベルトプーリーをゆるめておくことくらいである。

 まずプラグカバーをはずす(写真では既にブリーザーホースやブローオフバルブが取り外されている)。このプラグカバー、取り外しが非常に簡単なように思えるが、F6Aエンジン分解の第一関門である。それはなぜかというと、カバーがもの凄いトルクで締め付けられていて、下手なことをやるとプラスネジがなめてしまうためだ。このエンジンのように完全におろされている状態にあるものは、仮になめたとしても救いようがある。がAZ−1に載った状態でなめると、ネジ一本のためにエンジンをおろさなければならなくなるのだ(そうしないとプラグの交換ができない)。
 ネジのはずし方は、プラスの大きさにあったドライバーを使うとともに、全体重をかけてドライバーを押さえつけ、反時計回りに回す。そうすることでなめない。最もよいのはショックドライバーを使うことである。




 次は排気系の分解である。ご存じの通り、排気系にはかなりの熱がかかる。そのためネジはさび付き、スタッドはボロボロになっている。はずす際は、作業開始の1〜2時間くらい前にCRCを吹きつけてネジ部分にCRCを十分に浸透させておく。さらに作業直前にも再度CRCを吹きつけてネジをゆるめやすくするようにする。
 まずターボチャージャーの取り外しである。ここをはずすとターボチャージャーと触媒部分が一緒になってはずれる。当然オイルラインや冷却系のホースもついているのでそれらも事前に取り外しておくこと。
 まず遮熱カバーを取り外す。このカバーは3本のビスで止められているのだが、CRCを十分に吹き付けたにもかかわらず、ドライバーで示した部分がぽっきり折れてしまった。まあこのネジが折れるのはお約束ということでよしにしよう。ここが折れても遮熱カバーの取り付けはできるし特別問題も発生しないが、気になる人は「スクリューエキストラクター」という専用工具があるので、それで抜き取ろう。



 遮熱カバーがはずれると、ターボチャージャーを止めている3本のネジが見えてくる。このネジをはずせばターボチャージャーと触媒部分が一緒になってはずれる。


 次にエグマニの取り外しである。エグマニは2つのナットと2本の六角ボルトで止められている。もちろんここにもCRCを事前に十分に吹き付けておき、取り外し作業を行う。なお、六角ボルトは、普通の六角レンチではずせなくもないが、力が掛かりやすいように六角のソケットを用いてはずすのがよい。ネジのサイズは6mmだ。




こちらは使わない こちらを使う