車室内への水の溜まり方

 車室内へは、以下のような順番で水が入ってきたと考えられる。


1.水が道路にあふれてくる。まだ車は浮いていない。また水位はエア取り入れ口より下にある。



2.水位が上昇し、エア取り入れ口を超え、車室内に水が浸入し始める。



3.さらに水位が上昇し、AZ−1のフロント側が浮いてくる。リアが浮かないのはエンジンがあるためである。またこの状態では水が浸入し続けている。



4.さらに水位が増す。そうするとフロント側がさらに浮いて、エア取り入れ口の方が水面より高くなる。そうすると水の浸入が止まる。



5.リアガラス下の鉄板の水位より水位が上がり、リア側より水が浸入し始める。浸入口は鉄板にあいてある穴。この穴は通常の場合防振シートで塞がれているが、軽量化のため防振シートがはがされることで、穴が露わとなった。



6.真横から見ると、車室内への水の浸入は、この程度で収まったと考えられる。



 浸水時のイメージ図。フロアはまあこんな感じだろう。



 問題はリア側。こんな感じで水が入ってくることで、シートベルトリトラクタには水がかからなかったのではないだろうか。



 恐らく、こんな感じで水没していったのではないかと考えられる。リアにエンジンがあるおかげで浸水は最小限に収まった可能性がある。また防振シートがついていれば、リア側からの水の浸入は防げたのではないかと考えられる。


 今回はこれでおしまい。次回は、車室外にある電装品の様子をみていく。