リアスピーカーの設置

 99年9月に行われたチケウイのミーティングのレポートでお伝えした、リアのクオーターウインドウにリアスピーカーを仕込む改造のことを覚えておられるだろうか。限りあるスペースを有効に活用可能になる改造である。今回はその詳細を、発案者の小寺さんからいただいたメールを元に紹介したい。




 まず構造ですが、内装に取り付けた「井桁」でスピーカーボードを支持してます。「井桁」は幅15ミリ、厚み2ミリの汎用材で、内装にブラインドリベットで固定してあります。「井桁」とスピーカーボードまでの距離は約50ミリ。「井桁」側からは6ミリのボルト、ボード側からは皿ねじを出して、「高ナット」(長いナット)で繋ぐ方法をとりました。皿ねじとナットでスピーカーボードを留めたものと、ボルトとナットで井桁を留めたものを高ナットで連結した訳です。写真で見えてるのは「高ナット」で、長さは30ミリ。使ってる理由はスピーカーボードと内装の「面」の微調整をするためです。



 本当のスピーカーボード(スピーカーを実際に固定しているボード)はスピーカーの周りにだけあります。形は台形で材質はMDF合板の2.5ミリです。これはサイドシルの内装部分に使った材料の余りで、スピーカーも以前フロントに使ってたんですが、16センチに交換したため、余ったものを使用してます。つまり、余りもので作った訳ですね。

 黒いスピーカーボード(化粧板)はポリプロピレンシートで0.75ミリです。これにアルミとゴムを張り合わせた制振材(エーモン製)を裏から貼り付けて強度を持たせます。制振材は内部全体に貼りました。吸音材もエーモン製を使用してます。スピーカーボードのリア側は内装に沿わせているため、アールが付いてます。そのため、リア側だけは内装と両面テープで固定。上手く固定できない時は、小さな「割ピン」を使うといいと思います。私は用心のため使ってます・・・縁のモールはアルミの芯入りで、東急ハンズで1メートル、450円です。

 内装を留めている4本のプラスチックのピンはボルト留めに変更。ナットリベットを使用します。理由はスピーカーの重量と振動に対処するためです。

 最後に何故こういった構成にしたかといいますと、平板で作ったスピーカーボードを内装の窓に、はめ込んだ場合、内装には上下方向にアールが付いてるため、「ツライチ」になりません。スピーカーボードにもアールを付けないといけないため、合板等では難しいです。おまけに内装の形状のため、スピーカーは斜め後ろを向きます。

 最後に、PPシートの表面にはレザー等貼り付ければ質感が向上します。